■ 歯の組織構造 ■


 歯はエナメル質象牙質とセメント質の3つの硬組織と歯髄からできています。また歯の周辺には歯牙支持組織として歯根膜、歯槽骨、歯肉があります。
 このうち、お口を開けてみて見えるのはエナメル質と歯肉です。エナメル質は人体の中でも最も硬い組織で、有機成分と無機成分とからできています。エナメル質の内面にはエナメル質より黄色っぽい色をしていてエナメル質より軟らかい象牙質があります。象牙質は象牙細管という顕微鏡的な細さの管から構成されていてその中には神経の端末繊維が走っていています。歯肉よりも下の隠れた部分では象牙質の表層にセメント質があります。歯根は歯槽骨という骨の中に埋まっていますが、歯槽骨とセメント質をつなぐ役割をしているのが歯根膜です。これは膜というよりも無数の細い繊維の集まりです。
 歯髄の中には神経、動脈と静脈その他の結合組織などが入っています。


  

図版は社"Dental Home Care"より。当院では同社歯ブラシ#200・#222・#233、デンタルフロス、歯間ブラシなどを用いてブラッシング指導を行っています。