■ エナメル質 ■


 歯は化学的には燐酸カルシウムの結晶体(ハイドロキシアパタイト)からできていて、組織学的にはエナメル質、象牙質、セメント質から成っています。
 このうちエナメル質は、無構造の無機質から成る表層エナメル質(表層から20〜30マイクロメートル)と、小柱構造を有し多少の有機成分を含む表層下エナメル質から成っています。
 ちなみにむし歯の初期症状である白斑(ホワイトスポット)は表層下エナメル質が脱灰(カルシウム分が溶け出す現象)されたものですが、この段階であれば環境を変える(プラークコントロールを改善するなど)ことにより再石灰化現象が生じうるとされています。このことはむし歯予防を考える上で大変重要なことです。