■ シェーングレン症候群 ■

 唾液腺や涙腺などの外分泌腺が障害を受ける原因不明の全身性自己免疫疾患で30ー60歳の女性に好発します。
 症状として、口腔乾燥症(ドライマウス)、ドライアイ(目の乾燥感、異物感)が特徴的ですが、そのほかにも多彩な全身性病変を併発する場合があります。
 病理組織像では、涙腺、唾液腺に代表される外分泌腺においてリンパ球を主体とした細胞浸潤がみられます。
 本症は一次性のものと、関節リウマチ、強皮症、全身性エリテマトーデスなど、他の自己免疫疾患に合併する二次性のものに二分されます。
 さらに一次性のものは、涙腺と唾液腺のみに病変が限局する腺型と、リンパ節、肺、肝臓、腎臓などに病変が波及する腺外型に分けられます。
 また一部の症例では悪性リンパ腫などの造血系腫瘍を併発するために、リンパ増殖性病変とも考えられています。