咬合性外傷とは歯ぎしりや不適合な詰め物などが原因となって、すべての歯に均等ではないかみ合わせが存在することで、いずれかの歯に偏って咬合力が「働いた結果歯周組織に何らかの外傷(障害)が「生ずることを言います。
さらに生来のかみ合わせでありながら不均等に繁茂接触が起こっていることもあります。特に前歯部は自然に口を閉じるようにかみ合わせたとき(中心咬合位といいます)は上下が接触しないのが理想です。上の歯に軽く指を当ててカチカチかみ合わせてみると指に振動を感じるたり、下顎を前方に動かしたときに上の歯に動きを感じることをフレミタスと言います。こうした場合は歯のかみ合わせの調整が必要になることがあります。
咬合性外傷の症状としては、かみ合わせたときに痛みを感じたり、歯が浮いた感じになったりします。触診してみると多くの場合歯が動きます。レントゲンを撮影してみると、歯の根に沿って黒っぽい線がみえたり(歯根膜腔の拡大)、進行している場合は根の周辺の歯槽骨が大きく溶けて黒い部分がかなり大きくなっている(歯槽骨の透過像)ことがあります。
しかし初期のうちは客観的な症状をないのが普通です。多くの場合は歯が動き出して初めて気づきます。そうならないうちに咬合模型をとって精査したり、咬合力を軽減するためのマウスピースを用いて予防すること必要です。
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