歯を抜いた後(抜歯窩)に十分な出血がないため歯槽骨の面が口腔内に露出している状態をドライソケットといいます。症状は一般にかなり強い自発痛があります。
原因として一般に考えられるのは抜歯後出血自体が少ない場合です。困難で長時間を要する抜歯で平常より多めの局所麻酔を施すと、麻酔薬には効果を少しでも長く保たせるために局所血管を収縮させる薬剤が入っていることから抜歯後の出血を抑制することにつながることがあります。また抜歯後出血を気にして頻繁にうがいをして血餅の盛り上がりを抑制してしまって起こることもあります。本来血液は感染を防ぐ役割を持っているのですが抜歯窩に出血がないと外来刺激や感染にさらされることになります。
治療としては抗生剤の服用、抜歯窩への抗生剤の適用、重度な場合には麻酔下で抜歯窩を再度掻爬して故意に出血をさせるなどの処置を行います。
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